「満州国」見聞記 【ハインリッヒ・シュネー】

「満州国」見聞記 リットン調査団同行記 (講談社学術文庫)

「満州国」見聞記 リットン調査団同行記 (講談社学術文庫)

リットン調査団の一人として日本、満州国を訪れた際の報告書。

おもしろかったのは、

互いに闘い合っている中国人の軍隊は常に本気で戦場に出ているわけではなかった。これらの兵士の中には、他ではなかなか生活資金が得られないので、軍隊に入ったという者が多数いた。ハルビンでは次のような話が信用できるものとして流布していた。すなわち兵士の多くはいつでも変えられる二種の腕章を持っている。彼らはあるときは、吉林軍すなわち「満州国」軍のしるしをつけ、また他の時は、半吉林軍、すなわち「満州国」軍および日本軍と敵対する中国軍のしるしをつけているというのだ。

(p.148-149)

ということで、満州には生活の糧として戦争に参加する人も多かったようでした。