政治の数字 【伊藤惇夫】

政治の数字―日本一腹が立つデータブック (新潮新書)

政治の数字―日本一腹が立つデータブック (新潮新書)

政治にまつわる様々な数字をトピックとした1冊。

412万円・・・国会議員年金の最低保証額
6300万円・・・国会議員1人について直接的にかかる経費(税金)
17.80%・・・衆参両議院の選挙による最低投票率(1991年6月の参議院埼玉選挙区補欠選挙。当選者の得票率は11.5%)

中でも極めつけは、

民意をできるだけ反映させることを狙いにした比例代表制と、二大政党による政権選択を求める小選挙区制という、相反する狙いを持った二つの仕組みを抱き合わせにしたこの選挙制度は、いわば一つの皿に刺身とステーキを一緒盛りしたようなもの。
中でも問題なのは「並立」と言いながら比例と小選挙区の間にブリッジを架けてしまった重複立候補のシステムである。その結果、小選挙区に立候補し、惨敗しても比例で復活する者が続出することとなった。2003(平成15)年11月の総選挙でも、「落選したのに当選」したものが、何と全部で「120人」もいる。衆議院議員の総数は480人だから、全体の4分の1が一度は小選挙区有権者に「あなたは国会議員に相応しくない」と判定されたにもかかわらず、図々しくも国会に居座っているわけだ。これほど「民意」を無視した制度も他に例がない。

(p.165,166 太字は著者による)

これはひどいと思いますが、こういうことは学校でまったく教わらないんですね。
せめて、大ざっぱにみていくら位の税金が国会議員に使われているのかは、中学とか高校で学ぶようにすればなあと思います。