『ビジネス』の発想法 【木村剛】
- 作者: 木村剛
- 出版社/メーカー: ナレッジフォア
- 発売日: 2010/03
- メディア: 単行本
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木村さん2冊目。
投資戦略の発想法とはほぼ180度逆の主張で、同じ人間が書いたものかとびっくりする。
この本の要点は
・ビジネスは不確定、何が起こるか、結果がどうなるかはわからない。「売れたものが正しい」という結果の発想。勘と胆力で決断あるのみ。
・起業して成功する確率は5%にも達しません。確率論で考えたら起業すべきではないのです。(p.175)
・一日二十四時間、ビジネスのことを必死に考え続けるべきです。命をかける真剣さがあれば、「勘」が働き始めます。(p.259)
・成功するまでやめなければ成功します。ただし、成功するまでやめないという強い意志が必要です。(p.259)
つまり、資産を増やすための「投資戦略の発想法」ではあれだけ理詰めで説き伏せていたのに、ビジネスに焦点を当てた本書では勘とか胆力とか、一転して理論では見出し得ないところに結論がある。
資産を増やすこととビジネスで成功することとでは、後者のほうが不確定要素が多いということであれば、なんとなく筋は通る気がします。
ここまでいくと、「ビジネスとはなんなのか」が問題となります。著者の意見からすると、経営者のみが行うものがビジネス、私含め多くの人が行っているのが労働というものなのでしょう。
労働とビジネスは全く異なるもの。ビジネスには、まだ踏み出す勇気は出ない。